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2024年度

科目名	特殊講義Ⅰ（アジア史）	科目コード	9998	単位数	2
担当者名	山田　勅之	開講セメスター	第3セメスター	開講年次	2年次
授業の方法	講義	到達目標	C,F	実務経験
ナンバリング	BSp309	※DP（ディプロマポリシー）と到達目標の関連性については、カリキュラムマップ（商学科・観光産業学科）参照

授業のねらい: 　現在、世界では中国の存在感が増しています。とりわけアジアでは中国がその中心になろうとしています。これは歴史上特異な現象でしょうか？
　中国が「先進国」ではなかった時代は、長い歴史を踏まえれば、近代のほんの一時期のみと言って良いでしょう。かつて中華王朝は「中華世界秩序」を構築し、恒常的に周辺地域へ大きな影響を及ぼしてきたと言われます。他方、歴史の連続性に留意すれば、現代中国を規定する社会や文化、あるいは中国が現在抱える諸問題には、過去からの継続性が看取されます。
　本講義では、このような問題意識のもと、まず中国社会を規定する文化事象をおよそ3000年の時間軸の中で俯瞰します。次いで、「交易」と「対外関係」をテーマに設定して、前近代のアジアを中心とした世界と「中華」との関係を考察します。以上から、歴史の中で現代アジアを位置付ける力を身につけることができます。
到達目標: ・中国を中心とする東アジア文化の歴史的背景を理解できます。
・前近代国際交流の一端を理解できます。
・前近代の事象から現代中国を中心としたアジアを読み解くことができます。
授業内容: 1週目中華王朝と中華世界秩序
2週目漢字と儒教：東アジア共通の文字と思想
3週目科挙：競争社会と官僚制
4週目都市と宮殿：世界の「中心」
5週目シルクロード：前近代の「一帯一路」
6週目近世グローバリゼーション：銀と茶
7週目日明貿易：朝貢か？勘合貿易か？
8週目琉球の入貢：属国か？自主か？
9週目朝鮮の役：中華世界秩序への挑戦
10週目華僑：東南アジアへ渡った人々
11週目モンゴル：莫北に去った韃靼
12週目チベット：観音菩薩の化身と文殊菩薩皇帝
13週目チュルク系イスラム教徒：清露の狭間で
14週目ヨーロッパの科学技術とキリスト教：西洋との向き合い方
15週目試験
16週目振り返り・講評。但し、やむを得ず、15週目までの授業内容を実施できなかった場合は補講授業を行う。
準備学修（予習・復習）の具体的な内容及びそれに必要な時間: 参考書や関連の文献に基づいて予習を行う（1時間程度）。
毎授業配布するレジュメの復習をする（1時間程度）。
成績評価の方法・基準: 授業時に実施する小レポート　40％
試験　60％
履修上の留意点: ・LMS（学習管理システム）は、グーグルclassroomを使用します。履修登録完了後、全員グーグルclassroomへの参加手続きをしてください。
・連絡事項は大学から支給されたGmailアドレスへ送ります。
・遅刻や私語、飲食などの迷惑行為を慎むこと。改善されない場合は不合格となることがあります。出欠は授業の参加度の観点から管理します。
・毎回配布するレジュメは試験準備に必要となるので、保管しておくこと。
課題に対するフィードバックの方法: ・小レポートは基準に基づいて評価し返却します。提出・返却はグーグルclassroom上で行います。
・期限内に小レポートを提出できない場合、欠席扱いとするので注意してください。
テキスト: 特になし。
参考書: 石見清裕『唐代の国際関係』（山川出版社）802円
岡本さえ『イエズス会と中国知識人』（山川出版社）802円
李成市『東アジア文化圏の形成』（山川出版社）802円
平田茂樹『科挙と官僚制』（山川出版社）802円
北島万次『秀吉の朝鮮侵略』（山川出版社）880円
その他、必要に応じて講義中に紹介する。