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2024年度

科目名	近代社会と倫理学B	科目コード	1119	単位数	3
担当者名	麻生　尚志	開講セメスター	第2セメスター	開講年次	1年次
授業の方法	講義	到達目標	B	実務経験	無
ナンバリング	BPh204	※DP（ディプロマポリシー）と到達目標の関連性については、カリキュラムマップ（商学科・観光産業学科）参照

授業のねらい: 本講義では、21世紀に入り積極的に論じられている基本的な倫理学説を学習します。講義は大まかに3パートに分かれます。序盤は、現代の道徳学説の前提になっている道徳感情論と功利主義、またカント倫理学を取りあげます。中盤は、それらの倫理学説間で問題となっている「社会秩序はどのように形成されたか」という問題を詳しく見ていきます。終盤は、ロールズの正義論をはじめとする政治哲学の主要理論を取りあげ、私たちがどのような社会で生きているかを確認します。
到達目標: 近代社会の生成に伴って提案された基本的な倫理学説を理解し、これを通じて現代社会でどのような倫理問題が生じているかを理解する。その中で、学習した倫理学理論を用いて、現代の倫理問題を分析できるようになる。
授業内容: 1週目導入：カント倫理学復習、近代理性と倫理
2週目道徳感情論
3週目功利主義①：最大多数の最大幸福
4週目功利主義②：多数派の専制、自由論
5週目中間まとめ＋試験①
6週目二重プロセス理論（道徳心理学）、事実と当為、自然主義的誤謬
7週目社会秩序の形成：社会契約論とホッブズ問題（パーソンズ）
8週目自生的秩序論：ヒュームのコンベンション
9週目規則遵守のカント主義とヘーゲルの相互承認論
10週目中間まとめ＋試験②
11週目現代リベラリズム：ロールズの正義論
12週目現代リベラリズム：リバタリアニズムとハイエクのカタラクシー
13週目コミュニタリアニズム：サンデルの能力主義批判、
14週目ハイトの道徳心理学：社会はなぜ右と左に分かれるのか
15週目まとめ＋試験③
16週目やむを得ず、15週までの授業を実施できなかった場合は、補習授業を行う。
準備学修（予習・復習）の具体的な内容及びそれに必要な時間: 毎回次回のおおまかな予告のプリントをお渡ししますので、専門用語などについて簡単に調べておいてください。（３０分の予習）。また、講義後は、講義した内容について友達と議論をしたり、自分であれこれ「別のようにも考えられる」など熟考してください。また、質問への回答プリントを参考に、「さらに深く理解する」こともしてください。（１時間半の復習）
成績評価の方法・基準: 全3回の試験で評価します。第1回30点、第2回30点、第3回40点です。各試験の受験資格は、それまでの出席が3分の2以上あることです。
履修上の留意点: 進行状況に応じて講義計画を変更する場合があります。各回の内容は相互に関連しています。その都度関連を把握しながら検討を進めるので、学習した内容を随時復習して議論の流れを見失わないようにしてください。
課題に対するフィードバックの方法: テストを採点してコメントを入れて返却します。また、各回に質問用紙を配布しますので、それに質問を書いてくだされば、次回にそれへの回答をプリントにして配布します。
テキスト: プリントを配布します。適宜参考文献を紹介します。
参考書: 適宜授業で紹介します。