シラバス(詳細)

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2024年度
科目名 地域観光論 科目コード 1429 単位数 2
担当者名 伊藤 昭男 開講セメスター 第6セメスター 開講年次 3年次
授業の方法 講義 到達目標 F 実務経験 無 
ナンバリング KTb607 ※DP(ディプロマポリシー)と到達目標の関連性については、カリキュラムマップ(商学科観光産業学科)参照
授業のねらい
コロナ感染症のパンデミック以前から問題視されていたオーバー・ツーリズムについて、地域観光振興の観点から考えることがねらいである。一層グローバル化が進む中で今後の観光を理解し、活動していくことのできる人材を養成することがねらいである。
到達目標
これからの地域観光ビジネスに携わる上で不可欠な観光振興のあり方に関しての知識を習得することができる。
これからの地域観光振興における課題を発見する能力を身につける。
授業内容
1週目 イントロダクション(講義の概要・方針)、パンデミックに揺れる観光、巨大産業化しつつあった観光産業、現代的都市問題としてのオーバー・ツーリズム
2週目 オーバーツーリズムの遠因、オーバーツーリズムの近因、オーバーツーリズムが地域にもたらす弊害の現代的側面
3週目 日本の観光政策の現段階
4週目 観光都市ヴェネツィアの輪郭、「ディズニーランド化する」ヴェネツィア、観光に抗議する住民運動の展開
5週目 ヴェネツィア:加熱する観光の抑制を目指す政策的対応、ヴェネツィア:観光のプライオリティを下げることのできないジレンマ
6週目 バルセロナ:都市計画を通した観光行動適正化の試み
7週目 ベルリン:DMOを軸に観光の質を追求する
8週目 アムステルダム:住民生活の優先を明確化した網羅的な政策対応
9週目 サントリーニ島:歴史的町並み保全制度の奏功と観光インフラ整備の推進、『第1回試験』
10週目 京都:日本を代表する伝統的観光都市、京都:京都市におけるオーバーツーリズムの状況
11週目 京都:市民からの異議表明と共存を探る試み、さらなる成長を促す政策的対応、多用される「地域との調和」とは何か?
12週目 由布院:生活型観光地が模索する暮らしと観光の距離感
13週目 倶知安:国際的なスキーのまち、倶知安:ニセコひらふ地区が国際観光地に至るまで、倶知安:過度な観光開発がもたらした地域の変化と取り組み
14週目 倶知安:外国人による土地・建物所有や事業がもたらした地域の変化と取り組み、倶知安:中心市街地への影響波及、倶知安町一体となった観光マネジメント
15週目 オーバーツーリズムから包摂的な観光へ、『第2回試験』
16週目 試験の講評を実施する。ただし、やむを得ず、15週目までの授業内容を実施できなかった場合は、補講を実施する。
準備学修(予習・復習)の具体的な内容及びそれに必要な時間
予習:講義予定に沿って事前にテキストを予習しておくこと(90分程度)
復習:講義内容を振り返り、自分自身の考えをノートにまとめておくこと(30分程度)。
成績評価の方法・基準
2回の試験結果で評価する。
履修上の留意点
成績評価は原則10週以上授業に出席した学生を対象とする。
講義に関する連絡事項はLMS上で行うのでその都度確認すること。
課題に対するフィードバックの方法
試験の講評を実施する。個人別試験結果については希望する者に対応する。
テキスト
阿部大輔(編著)『ポスト・オーバーツーリズム−界隈を再生する観光戦略』(学芸出版社)2750円
参考書
伊藤昭男『観光ビジネス・エコノミクス概論』(批評社)2420円