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2022年度

科目名	特殊講義Ⅳ（農山村再生論Ｂ）	科目コード	1537	単位数	2
担当者名	島津　望	開講セメスター	第6セメスター	開講年次	3年次
授業の方法	講義	到達目標		実務経験	無
ナンバリング		※DP（ディプロマポリシー）と到達目標の関連性については、カリキュラムマップ（商学科・観光産業学科）参照

授業のねらい: 近年の「マネー資本主義」は人々の生活に様々な弊害を及ぼしている。世界の各地でこのマネー資本主義に頼らず、地域の資源を発掘した自立した経済圏を作る試みが見られる。わが国においても、こうした取り組みが行われているが、その事例や仕組みは学問的に体系化される途上にある。この授業では、そうした自立した取り組みの背景にある、学問的バックグランドを考察することにより、このような取り組みが自分自身の問題であることを自覚できるように深く掘り下げて考察する。これにより本学のディプロマ・ポリシーである「自ら課題を発見し解決する能力を身につける」ことを目指す。
到達目標: 「資本主義」の根本問題を理解し、今日我々の生活がどのような原理で成り立ち、その課題と解決策を探ることにより、その背景にある社会問題にまで目が向けられるようになること。また、総合的な問題把握能力が身につくようにする。
授業内容: 1週目イントロダクション（授業の概要と授業の進め方）と「資本主義」について
2週目マルクスの「商品」「価値」「労働」および、ポランニーの「互酬、再配分、家政」と「市場」
3週目ローカル経済と社会的ネットワーク

4週目これまでのまとめと、これまでの課題の解説、質疑応答、ならびに単元テスト
5週目サブシステムとしての里山資本主義

6週目農業基本法と日本の社会・産業構造

7週目これまでのまとめと、これまでの課題の解説、質疑応答、ならびに単元テスト
8週目共同体とはなにか
9週目社会的ネットワークと信頼
10週目無縁社会とその克服

11週目これまでのまとめと、これまでの課題の解説、質疑応答、ならびに単元テスト

12週目しなやかな21世紀へ　
13週目欲望の資本主義を超えて
14週目これまでのまとめと、これまでの課題の解説、質疑応答、ならびに総合テスト
15週目総括と個別指導
16週目やむを得ず15週までの授業内容を実施できなかった場合は補講授業をおこなう。
準備学修（予習・復習）の具体的な内容及びそれに必要な時間: 予習は提示したテキスト、資料、映像を事前に確認することに1時間を要する。
復習はその週に学んだことをノートにまとめることに1時間を要する。

ディスカッションなどを行なうアクティブラーニングを実施する予定である。したがって、事前に指定した予習（資料や動画の視聴）をしておき、意見を表明できる準備をしてくること。
成績評価の方法・基準: 課題提出状況、単元テスト、総合テストなどによって総合的に評価する。
授業に出席することは当然のことなので、出席率が高いことを以て成績のプラス評価には反映させない。
履修上の留意点: 課題の提出を以て出席とする（課題を提出しなければ欠席とする）。
出席率70％未満の者は単位を認定しない。
授業中の私語、勝手なスマホ操作、その他注意事項を守らない場合は欠席扱いとする。

本科目は2020年度まで「ソーシャル・マネジメントB」として開講してきた科目である。「ソーシャル・マネジメントB」の単位をすでに取得した者は、本科目は履修できない。
課題に対するフィードバックの方法: 課題や単元テスト、総合テストに対する全体としてのフィードバックは、授業で行うディスカッションなどを通して行う。
また、個々の受講者へのフィードバックはCoursePower上で行う。
課題や単元テスト、総合テストに対する異議の申立には、適宜、適切に対応する。
テキスト: 藻谷浩介『里山資本主義』（角川書店）859円
このテキストは、このテキストは、特殊講Ⅲ（農山村再生論A）、観光研究ゼミナールⅠ～Ⅳと同じものである。
参考書: 神野直彦『人間回復の経済学』（岩波書店）700円
内山節『共同体の基礎理論』（農文協）2,860円