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2020年度
科目名 東アジア経済論特殊講義 科目コード 8006 単位数 2
担当者名 西川 博史 開講時期 1前 開講年次 1年次
授業の到達目標及びテーマ
 東アジア経済の発展について、歴史的・段階的に理解し、東アジア経済がどのような統一的経済構造を有しているかを把握させることを到達目標にする。また、このような視角から、東アジア経済の統一性が「東アジア共同体」の根拠になりうるかを検討する。テーマは、「東アジア共同体の内容・根拠・理由」とする。
授業の概要
 東アジア経済の動向を理論的に検討する。特に「雁行型経済発展論」の系譜を追いながら、その問題点を明確にしつつ、貿易関係を通して、アジア経済におけるグローバル化の実相と比較検討する。また、「東アジア共同体」形成が経済共同体と成り立ちうるかを多角的に考察し、むしろその限界や問題点を指摘する。さらに、中国経済を中心とするアジア経済がいかなる問題をいかに解決しなければならないかを考察し、今後の東アジア経済、とりわけ北東アジアにおける競争と協調の意義を明らかにする。
授業計画
1週目「東アジアの奇跡」とは何か―課題と方法
2週目「東アジアの奇跡」とは何か―歴史的検討(戦後体制とアジア)
3週目 東アジア分析の方法的枠組み(1)雁行型経済発展論の系譜
4週目 東アジア分析の方法的枠組み(2)開発経済論の系譜
5週目 東アジア経済の統一性の検証(1)各国の制度的保障(FTA/EPA等)
6週目 東アジア経済の統一性の検証(2)貿易関係の形成と発展
7週目 東アジア経済の統一性の検証(3)直接投資と産業連関の進展
8週目 東アジア経済の統一性の検証(4)競争関係の検証
9週目 北東アジア(中国・韓国・日本等)と対外関係(1)アセアンとの関係
10週目 北東アジア(中国・韓国・日本等)と対外関係(2)その他諸国との関係
11週目 東アジア主要国の発展概観(日本・中国・韓国)
12週目 東アジア主要国の発展概観(アセアン10)
13週目 東アジアにおける主要企業の動向
14週目 総括―東アジア共同体をいかに理解するか
15週目 総括―東アジアには、文化共同体が形成できるか。
テキスト
講義の際、これまで発表してきた論文、講演記録等を配布する。
参考書・参考資料等
講義の際に逐次指示する。
成績評価の方法・基準
講義では、テーマごとにレポートを課し、小テストを実施する。その総合評価と定期試験にて評価する。総合評価するに当たって、口述試験も行う。