シラバス詳細
シラバス(詳細)
2025年度 |
科目名 | 特殊講義Ⅱ(アジア交渉史) | 科目コード | 1618 | 単位数 | 2 |
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担当者名 | 山田 勅之 | 開講セメスター | 第4セメスター | 開講年次 | 2年次 |
授業の方法 | 講義 | 到達目標 | - | 実務経験 | 無 |
ナンバリング | - | ※DP(ディプロマポリシー)と到達目標の関連性については、カリキュラムマップ(商学科・観光産業学科)参照 |
- 授業のねらい
- 現在、世界では中国の存在感が増しています。とりわけアジアでは中国がその中心になろうとしています。これは歴史上特異な現象でしょうか?
中国が「先進国」ではなかった時代は、長い歴史を踏まえれば、近代のほんの一時期のみと言って良いでしょう。かつて中華王朝は「中華世界秩序」を構築し、恒常的に周辺地域へ大きな影響を及ぼしてきたと言われます。他方、歴史の連続性に留意すれば、現代中国を規定する社会や文化、あるいは中国が現在抱える諸問題には、過去からの継続性が看取されます。
本講義では、このような問題意識のもと、中華と非中華との交渉をテーマとして、「交易」や「対外関係」、「文化交流」などのトピックを通じて、前近代のアジアを中心とした動態を考察します。以上から、歴史の中で現代アジアを位置付ける力を身につけることができます。
- 到達目標
- ・中国を中心とする前近代アジアの社会経済の動態を理解できます。
・前近代国際交流の一端を理解できます。
・前近代の事象から現代中国を中心としたアジアを読み解くことができます。
- 授業内容
- 1週目 中華王朝と中華世界秩序
2週目 伝統社会の成立
3週目 日明貿易:朝貢か?勘合貿易か?
4週目 琉球の入貢:属国か?自主か?
5週目 華僑①:近世華僑華人と中華王朝
6週目 華僑②:植民地東南アジアと華僑華人
7週目 近世グローバリゼーション①:銀と絹・陶磁器(16~17世紀)
8週目 近世グローバリゼーション②:銀と茶(18~19世紀)
9週目 シルクロード①:前近代の「一帯一路」
10週目 シルクロード②:清(中)と露(ソ)の狭間で
11週目 モンゴル:莫北に去った韃靼
12週目 チベット①:茶馬交易
13週目 チベット②:観音菩薩の化身と文殊菩薩皇帝
14週目 ヨーロッパの科学技術とキリスト教:西洋との向き合い方
15週目 振り返り・確認
16週目 振り返り・講評。但し、やむを得ず、15週目までの授業内容を実施できなかった場合は補講授業を行う。 - 準備学修(予習・復習)の具体的な内容及びそれに必要な時間
- 参考書や関連の文献に基づいて予習を行う(1時間程度)。
毎授業配布するレジュメの復習をする(1時間程度)。 - 成績評価の方法・基準
- 授業時に実施する小レポートやコメントシート 50%
試験 50% - 履修上の留意点
- ・遅刻や私語、飲食などの迷惑行為を慎むこと。欠席・遅刻は授業参加度の観点から管理します。改善されない場合は不合格となることがありますので、注意ください。
・毎回配布するレジュメは試験準備に必要となるので、保管しておくこと。 - 課題に対するフィードバックの方法
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・小レポートやコメントシートは基準に基づいて評価し返却します。
・期限内に小レポートやコメントシートを提出できない場合、欠席扱いとするので注意してください。 - テキスト
- 特になし
- 参考書
- 岡本隆司『世界史とつなげて学ぶ中国全史』(東洋経済新報社)1760円
水島司『グローバル・ヒストリー入門』山川出版社(802円)
安里進『琉球の王権とグスク』(山川出版社)802円
岡本さえ『イエズス会と中国知識人』(山川出版社)802円