シラバス詳細
シラバス(詳細)
2025年度 |
科目名 | 特殊講義Ⅱ(韓国歴史) | 科目コード | 1592 | 単位数 | 2 |
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担当者名 | 水野 俊平 | 開講セメスター | 第6セメスター | 開講年次 | 3年次 |
授業の方法 | 講義 | 到達目標 | C,F | 実務経験 | 無 |
ナンバリング | DSp604 | ※DP(ディプロマポリシー)と到達目標の関連性については、カリキュラムマップ(商学科・観光産業学科)参照 |
- 授業のねらい
- 韓国の現代史(1945年~現在)の大まかな流れ(人名・事項名・年号を含む)を概略的に理解する。あわせて、戦後の日韓関係史の概略を理解する。
- 到達目標
- ①韓国の現代史の概略を学び、南北分断の原因、韓国(北朝鮮)の建国、朝鮮戦争の勃発、戦後の復興と経済発展、民主化運動の高揚、民主化の過程、現在の保守進歩の対立の背景などについて理解する。②韓国の歴史関連映画を視聴し、その内容を理解する。③あわせて戦後の日韓関係史、特に国交正常化過程について学ぶ。④歴史関連韓国映画を鑑賞し、その内容を理解する。⑤日韓の歴史的懸案を一つ選び、その経緯を把握し、理解する。
- 授業内容
- 1週目 授業の概要を説明し、教材を配布する。歴史関連映画(1)を視聴し、その内容を理解する。
2週目 1945年の「光復」と、「朝鮮民主共和国」、ソ連軍の侵攻、米軍の進駐と「米軍政庁」設置について学ぶ。韓国関連映画(1)を視聴し、その内容を理解する。
3週目 朝鮮の分断の原因の一つになった、「光復」に至る前のカイロ・ヤルタ・ポツダム会談における列強の駆け引きについて学ぶ。韓国関連映画(1)を視聴し、その内容を把握する。
4週目 1945年の「モスクワ三相会談」と「信託統治」をめぐる賛反、南北分断の予兆になった単独選挙実施・単独政府樹立について学ぶ。歴史関連映画(2)を視聴し、その内容を把握する。
5週目 1948年8月の大韓民国樹立の過程、9月の朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)樹立と南北分断、南北における農地改革について学ぶ。歴史関連映画(2)を視聴し、その内容を把握する。
6週目 「反民特委」による親日派処罰の失敗、朝鮮戦争の勃発と戦争の推移、休戦までを学ぶ。歴史関連映画(2)を視聴し、その内容を理解する。
7週目 李承晩政権下で行われた「抜粋改憲」「四捨五入改憲」と4・19革命を学ぶ。歴史関連映画(3)視聴し、その内容を把握する。
8週目 4・19革命後の第2共和国体制確立から5・16軍事クーデター、日韓国交正常化、ベトナム派兵までを学ぶ。歴史関連映画(3)を視聴し、内容を把握する。
9週目 経済成長と「三選改憲」、「10月維新」による維新体制への移行などを学ぶ。歴史関連映画(3)を視聴し内容を把握する。
10週目 7・4南北共同宣言、民青学連事件、維新下での「緊急措置」による民主化運動を弾圧などを学ぶ。歴史関連映画(4)を視聴し内容を把握する。
11週目 維新体制の確立から10・26政変、12・12クーデターと「ソウルの春」について学ぶ。歴史関連映画(4)を視聴し内容を把握する。
12週目 光州事件、新軍部勢力の政権掌握、全斗煥政権の発足、民主化運動の流れなどを学ぶ。歴史関連映画(4)を視聴し内容を把握する。
13週目 6・25民主化宣言、87年の大統領選挙と盧泰愚政権の発足、88年の総選挙と「民自党」の結成、北方外交などを学ぶ。歴史関連映画(5)を視聴し内容を把握する。
14週目 金泳三政権発足と諸改革、IMF経済危機、金大中政権の発足と南北首脳会談などを学ぶ。歴史関連映画(5)を視聴し内容を把握する。
15週目 金大中政権以後、盧武鉉・李明博・朴槿恵・文在寅・尹錫悦まで歴代政権の治績を大まかに見渡す。歴史関連映画(5)を視聴し内容を把握する。1週から15週にわたって学んだ内容(主に韓国現代史)を復習し、その後、試験を実施する。あわせて外来講師による特講(90~00年代)を行う。
16週目 試験結果を通知し、やむを得ず、15週目までの授業内容を実施出来なかった場合は、補講授業を行う。 - 準備学修(予習・復習)の具体的な内容及びそれに必要な時間
- 準備学習(予習・復習)等の内容①教材原文(日本語)の内容を要約して発表できるように準備する。原文の中にある用語(韓国語)も読めるようにしておく。②①で準備した内容をmanabaのレポートとして提出する。これが予習に当たり、60分程度の時間をかけることが望まれる。③授業で学んだ内容をもとに年表を作成し、Googleドライブ上の確認クイズを受験する。これが事後学習にあたり、60分程度の時間をかけることが望ましい。
- 成績評価の方法・基準
- 成績評価の方法:中間試験25%、期末試験25%、授業における発表(課題、レポートを含む)20%、確認クイズ25%、映画の確認クイズ5%で評価する。 確認クイズで評価に差ができるので、注意すること。
- 履修上の留意点
- 与えられた教材原文は必ず参考資料で補充して、発表の準備を行い、韓国語の用語については読める(発音できる)ようにしておくこと。履修に当たっては韓国語科目の履修が前提となる。韓国語を履修せずに本科目を履修する場合、授業参加に相当な困難を伴うので、十分留意すること。映画鑑賞時の着席位置は自由であるが、教材使用時の授業では集中度を高めるため、車座になって行う。
- 課題に対するフィードバックの方法
- 受講者から提出された年表の内容は授業中に添削し、返却する。オンラインで実施される映画内容確認クイズ、確認クイズ、中間・期末試験の点数は学生本人がすぐに確認できるようにする。提出されたレポートは講師がとりまとめて、内容を受講者全員に配布する。
- テキスト
- チェ・ヨンボム、イ・ウヒョン(2012)『一夜で読む韓国近現代史』(ペーパーロード)を要約した自家版の教材を用いる。原価販売で800円。
- 参考書
- 水野俊平(2021)『韓国の歴史』河出書房新社(2,250円)