シラバス詳細
シラバス(詳細)
2020年度 |
科目名 | 法社会の基礎(日本国憲法を含む) | 科目コード | 1182 | 単位数 | 2 |
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担当者名 | 種田 健一郎 | 開講セメスター | 第5セメスター | 開講年次 | 3年次 |
授業の方法 | 講義 | 到達目標 | 実務経験 | 無 | |
ナンバリング | ※DP(ディプロマポリシー)と到達目標の関連性については、カリキュラムマップ(商学科・観光産業学科)参照 |
- 授業のねらい
- 現代社会は様々な新しい課題に直面しています。それは憲法、法や裁判の分野でも同様です。また、近年、日本国憲法の改正も現実味を増している状況にあります。これらを視野に入れながら、講義では、具体的事例を通して日本国憲法、法や裁判の基本的知識や役割等を学習します。
本講義は、これらを通じ社会生活の中で起こる諸問題を憲法や法に基づいて自ら解明し、解決の道筋を提示できること、あるいは憲法改正議論について自分自身の意見を表明できることをねらいとしています。
- 到達目標
- ・法律、裁判に関心をもち、これらについて基礎的な知識をもつ。
・立憲主義的憲法の意味や役割、機能を理解し説明できる。
・日本国憲法における基本的人権の意味を理解し説明できる。
・現代社会における諸問題を憲法的視点から検討できる。
・憲法改正議論や、様々な法律問題について自己の考えをもち、検討できる。
- 授業内容
- 1週目 講義を始めるにあたって
・法の役割・法意識に関する調査(アンケート)を実施します。
2週目 裁判(1)裁判のしくみ
・第1週実施アンケートと日本人の法意識(全国調査)の比較。・裁判のしくみと役割 ・司法権の概要
3週目 裁判(2)刑事の裁判と民事の裁判
・刑事事件(成人および少年の事件)の基本原則、手続、民事事件の基本原則
4週目 裁判(3)裁判員制度を考える。
・裁判員制度概説・架空事件の動画を視聴し、裁判員ロールプレイを行う予定です(裁判員裁判の体験学習)。
5週目 Introduction:憲法とはどのような「法」か(1)
個人の尊厳と基本的人権のスタイル
6週目 Introduction:憲法とはどのような「法」か(2)
【設問①】元従業員の競業避止義務(退職後に同様の業務に○年従事しない)と憲法
7週目 日本国憲法の統治のしくみ(国会の基礎知識、内閣の基礎知識など)
【設問②】内閣による憲法「解釈」の変更は許される?
8週目 憲法と選挙(制度)
【設問③】インターネット選挙運動は許される? ④世代別選挙区制は許される?
9週目 差別と区別と憲法と
【設問⑤】大学が核開発疑惑国出身者の入学を拒否することはできるか? ⑥ある自治体が、性犯罪刑期満了者について公営住宅への入居を拒否することは許される?
10週目 憲法13条と新しい人権(プライバシーの権利など)
【設問⑦】捜査機関がDNA型データベースを構築運用することは許される?
11週目 表現の自由・信教の自由など
【設問⑧】原発再稼働反対チラシを電力会社官舎へポスティングすることは許される? ⑨災害復興交付金で寺社を再建することは許される?
12週目 健康で文化的な最低限度の生活(生存権)
【設問⑩】難病・障害を持つ人や高齢者が要請した介護サービスの適切な程度(金額)を下回る、行政の支給決定は許される?
【ディスカッション】健康で文化的な最低限度の生活がしたい!!
13週目 労働(者)と憲法
【設問⑪】職員アンケート調査を用いた労働組合潰しは許される?
14週目 平和主義 平和憲法の歩み・集団的自衛権を考える
【ディスカッション】憲法9条について
15週目 憲法改正の議論(各政党の改憲案の特徴)・期末試験
16週目 やむを得ず、15週目までの授業内容を実施出来なかった場合は、補講授業を行います。 - 準備学修(予習・復習)の具体的な内容及びそれに必要な時間
- 日頃からマスメディア等を通じて法や裁判、「憲法」に関連する事項に注目してください。予習:各回のテーマに沿った設問を、講義ホームページにUPするので、目を通し、自分の考えをまとめておくこと。復習:講義ホームページに復習フォームを用意するので記入すること。
- 成績評価の方法・基準
- 期末試験(100点)で評価します。50点以上が合格です。(50点に満たない者については小テストの成績を加算して50点以上となれば,合格とします。)テストでは,配布資料等の持ち込みを認めます。受講生の希望によっては、中間試験を実施します。(中間50点、期末50点の配分とします。なお、前年度は受講生の希望により、中間試験を実施)
- 履修上の留意点
- 講義では、Googleフォーム等を利用したアンケートや課題・簡易ディスカッションを行います。従って、スマフォ・タブレット等を講義中に適宜使用します。各回レジメを配布する他、課題等もホームページにUPします。
- 課題に対するフィードバックの方法
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定期試験・課題等のフィードバックは原則として講義ホームページ上で行います(詳しくは講義で説明します)。
質問はいつでも対応します。回答は受講生全体へのフィードバックを兼ねて次回講義中に行うこととします。 - テキスト
- 特になし
- 参考書
- 中村睦男編著『はじめての憲法学第3版』(三省堂)2600円、松本和彦『事例問題から考える憲法』(有斐閣)2200円