シラバス詳細
シラバス(詳細)
2020年度 |
科目名 | 経済法 | 科目コード | 1180 | 単位数 | 2 |
---|---|---|---|---|---|
担当者名 | 岡本 直貴 | 開講セメスター | 第5セメスター | 開講年次 | 3年次 |
授業の方法 | 講義 | 到達目標 | 実務経験 | 無 | |
ナンバリング | ※DP(ディプロマポリシー)と到達目標の関連性については、カリキュラムマップ(商学科・観光産業学科)参照 |
- 授業のねらい
- 「経済法」とは、経済・競争政策に関わる法規群の総称です。この講義では、経済法領域の中核とされる「独占禁止法」を主として取り上げることにします。
近年、市場における「競争」の重要性が強く意識され、カルテル・入札談合など企業が競争を阻害する事件が、社会的耳目を集めています。そこで講義では、実際に起きた事件のみならず最新の動向にも触れながら、具体的な法運用を検討します。講義でメインとなるのは独占禁止法ですが、その他の関連する法規(下請法、景品表示法など)も、必要に応じて取り上げます。 - 到達目標
- 講義の目的は、(1)独占禁止法の全体像を把握し、基本的な知識を習得すること、(2)個々の事例に対する適切な法的判断を説明できるようになること、(3)「公正かつ自由な競争」に対する規範意識を持つこと、の三つです。
独占禁止法・競争政策がとみに注目されている昨今、我々は社会人として、業種を問わず、経済法の知見を持つことが必須になっております。日々耳目に接する(しかしなかなか気づかない)経済法関連ニュースへの情報のアンテナを高く立て、今日的な問題にアプローチしましょう。その内容は、カルテル、談合、独占、不公正取引、IoT、ビッグデータ、知的財産、国際経済、不当表示、などなど様々です。 - 授業内容
- 1週目 イントロダクション:経済法の歴史
2週目 基本概念:独占禁止法の目的・手続
3週目 不当な取引制限(1):カルテルの態様
4週目 不当な取引制限(2):行為要件・対市場効果
5週目 不当な取引制限(3):入札談合・国際カルテル 小テスト①
6週目 私的独占(1):私的独占規制今昔
7週目 私的独占(2):支配行為・排除行為
8週目 私的独占(3):私的独占規制の現代的意義 中間試験
9週目 企業結合
10週目 不公正な取引方法(1):基本構造・排他条件付取引
11週目 不公正な取引方法(2):再販売価格維持・拘束条件付取引
12週目 不公正な取引方法(3):取引拒絶・抱き合わせ 小テスト②
13週目 不公正な取引方法(4):不当顧客誘引・景品表示法
14週目 不公正な取引方法(5):優越的地位の濫用・取引妨害
15週目 経済法の現代的意義・本試験(定期試験に相当するもの)
16週目 予備日 - 準備学修(予習・復習)の具体的な内容及びそれに必要な時間
- 初回講義の日に、毎回の講義で扱う内容の教科書・事件の該当ページを示した資料を配ります。講義前に関連部分と条文を読んでおいてください。講義では適宜資料を配布します。配布資料はファイルにまとめて、情報の一元化に努めましょう。講義終了後は、六法・配布資料・ノートを用いて復習してください。
- 成績評価の方法・基準
- 成績評価は、試験の成績によって行います。試験は、中間試験(第8週)と本試験(第15週)の2回実施する予定です。50点以上が合格です。50点に満たない場合には、小テストの成績を加算して50点以上となれば、合格とします。成績評価における各試験の配点は、後日明示します。
- 履修上の留意点
- 六法は必携です(「参考書」に指定しております)。法改正が多い分野なので、必ず最新の六法(令和2年版)を用意してください。
仮に、六法を購入しないという選択をするならば、最低限、独占禁止法・下請法・景品表示法の全条文をコピーして、講義の際に持ってきてください。六法(に書いてある条文)を読まなければ講義についてくることは困難です。また、定期試験の際には六法の持ち込みを認めます。 - 課題に対するフィードバックの方法
-
基本的に、いつでも(講義中でも)質問に応じます。講義の前後における質問も大歓迎です。
ただし、わたしは非常勤講師なので、学内でいつでもというわけにはいきません。そのため、初回講義の際に、わたしの連絡先と研究室の所在を、受講者に公開します。事前にアポイントメントをとっていただければ、個別の質問・相談等に応じます。 - テキスト
- ・岸井大太郎ほか『経済法-独占禁止法と競争政策〔第8版〕』(有斐閣アルマ、2016年)
・金井ほか編『経済法判例・審決百選〔第2版〕』(有斐閣、2017年) - 参考書
- ・『ポケット六法 令和2年版』(有斐閣)、または『デイリー六法 令和2年版』(三省堂)。
その他の参考書は、講義中に適宜示します。また、配布された資料は、必ずファイルしてください。毎回の講義には、そのファイルを持ってきて下さい。