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2020年度
科目名 環境経済論 科目コード 1434 単位数 2
担当者名 阿部 秀明 開講セメスター 第4セメスター 開講年次 2年次
授業の方法 講義 実務経験
授業のねらい
今日、地球温暖化や熱帯林破壊など地球的規模で環境問題が深刻化している。こうした環境問題の発生要因は何か。環境経済学は環境問題(地球温暖化、生態系破壊、廃棄物問題など)が生じるメカニズム(市場の失敗)を解明し、環境破壊の影響を評価(環境の価値)することで、今後の環境保全型社会の実現に向けて具体的な対策(温暖化問題では排出権取引の制度や環境税のあり方)を示すことを課題としている。このように、環境経済学の狙いは、これまでの産業中心の市場経済の問題点を見直すとともに、持続可能な社会のあり方とそのための具体的な方策を提示するなど根本的な課題解決に取組む。こうして修得した知識をもとに、自ら課題を発見し解決する能力を身につける。
到達目標
本講は、環境問題を経済学的な視点からアプローチするもので、それは経済学で扱われる外部不経済の内部化に依拠する。したがって、様々な環境問題をミクロ経済学やマクロ経済学の理論で如何に解決されるかを理論・実証の双方から理解することを目標とする。
授業内容
1週目 ガイダンス:経済主体間の関係としての環境問題
2週目 環境経済学とは?環境と経済活動の関わりを中心に循環型経済システムを考える。
3週目 廃棄物とリサイクルの経済学(廃棄物問題の現状と課題)
4週目 グッズとバッズの経済学的位置付けについて
5週目 廃棄物と負の価格、市場リサイクルと逆有償、リサイクルの地域性と最適規模について経済学からのアプローチ
6週目 枯渇資源と再生可能資源の特徴と再生可能資源の持続可能な利用
7週目 物質循環と環境問題(物質循環とは何か、自然環境と経済系、再生産可能性)
8週目 自然資源の所有および配分形態(枯渇性資源の効率的利用)
9週目 外部性から見た経済主体間の関係としての環境問題(コースの定理)
10週目 環境の価値とは、値段のない環境には価値がないのか(支払意思額:WTPによる実証例)
11週目 環境の変化に対する消費者行動について
12週目 コモンズとしての地球環境−その1−(共有地の悲劇と地球環境)
13週目 コモンズとしての地域環境−その2−(環境配慮行動、公共コモンズ)
14週目 環境税の理論と排出権取引、環境価値の評価方法について(ピグー課税と超過負担)
15週目 大量廃棄社会から循環型社会への転換。試験の実施
16週目 上記の試験内容の主なポイントについて講評し、フィールドバックを含め重要な箇所について解説を行う。但し、やむを得ず、15週目までの授業内容を実施できなかった場合は、補講授業を行います。
準備学習(予習・復習)等の内容
各週予習・復習を行う。特に、環境経済論の基礎となるミクロ分析,マクロ分析を一通り理解しておくことが望ましい。ミクロ、マクロ経済学の基礎や専門基礎科目(必修科目)である経済システム理論のテキスト、講義ノートを読み返すことで一層理解が深まる。また、Course Power等に公開する各回の学習内容にあわせた講義資料を随時チェックし、内容をしっかり確認・理解しておくこと。講義の進度にあわせて予習・復習にCourse Power等を利用することで、授業内容の理解が一層深まるので、積極的に活用すること。
成績評価の方法・基準
・成績評価は出席率70%以上の履修者を対象とします。それを下回る場合は、成績評価の対象外とします。
・1回程度の小テストも実施する予定。小テスト30%、試験70%として総合的に評価する。なお、小テストの返却に併せ、講評・解説も行います。
履修上の留意点/課題に対するフィードバックの方法
・私語や遅刻等で注意を受け、改善の兆しがない者は不合格となることがあります。
・予習・復習に向け、Course Powereから資料をダウンロードして、積極的に活用してください。また、講義内での確認問題や小テスト等の返却時に講評・解説も併せて実施します。
テキスト
授業開始時に指示するが、随時自作の資料を配付します。また、CoursePower内に配布資料に加え、講義で使用するPowerPointの資料等の教材(PDFファイル)を必要に応じダウンロードしてください。
参考書
必要に応じ、その都度指示する。なお、阿部秀明・他著『地域経済強靭化に向けた課題と戦略』「共同文化社」,2018年等が参考になる。