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2020年度
科目名 比較企業形態論 科目コード 1408 単位数 2
担当者名 伊藤 昭男 開講セメスター 第3セメスター 開講年次 2年次
授業の方法 講義 到達目標 実務経験 無 
ナンバリング ※DP(ディプロマポリシー)と到達目標の関連性については、カリキュラムマップ(商学科観光産業学科)参照
授業のねらい
中国の国有企業の動向および特徴を近年の中国の経済発展の枠組の中で位置づけ、理解することがねらいです。
到達目標
この授業を習得した結果、他国とは特徴的な中国の国有企業について、その動向や特徴、さらに国家経済への役割について基本的な理解を深めることができる。
授業内容
1週目 講義の方針、2011年以後の5年間、1978年改革開放時代の光と影
2週目 市場経済国に認められなかったショック、経済発展を不動産に頼るようになったきっかけ
3週目 中国の不動産バブルに翻弄されるグローバル景気、「住宅神話」が意外に潰れないこれだけの理由
4週目 企業ではなく地方政府が中国経済の顔、過剰投資と過剰債務の根源となる32の五か年計画
5週目 汚職腐敗の摘発で取り戻す中央政府の威信、経済や社会の仕組みを根底から作り直すための「全面改革」
6週目 経済が成長すればするほど国民の幸福度が下がる理由、世界第2位の経済大国に相応しくないソフト・パワー
7週目 共通点の多い1970年代の日本経済と中国
8週目 前半講義の復習、第1回テスト
9週目 共産党政権の体制維持に欠かせない国有企業、ヒト・モノ・カネで強まる相互依存、国有企業の負け組と勝ち組
10週目 外科医が自分を手術するかのような国有企業改革、水と油の融合を目指す「混合所有制」改革の荒業
11週目 国有企業改革をめぐる習近平総書記と李克強総理の見解は大同小異、中国における民営企業の地位は外資系企業以下
12週目 民営企業を悩ませる「原罪意識」、それでも民営企業が中国経済の主役へ
13週目 「バーチャルの世界」に強い民営企業の秘訣、インターネット通販で消費者の心をつかむ
14週目 共産党が「恒産なくして恒心なし」を唱える理由、第2回テスト
15週目 中国の新たな経済大革命への評価、習近平政権の行方
16週目 講義全体についての総評と2回のテスト結果に対しての総括を実施する。但し、やむを得ず、15週目までの授業内容を実施出来なかった場合は、補講を行う。
準備学修(予習・復習)の具体的な内容及びそれに必要な時間
週3時間の予習・復習を行うこと。特にテキストは講義に対応して事前に読んでおくこと。また、重要ポイントの確認および理解が不十分であった点については復習して十分な理解に努めること。
成績評価の方法・基準
2回のテストの結果で評価する。
履修上の留意点
・成績の評価は11週以上授業に出席した学生を対象とする。
・遅刻は原則として欠席扱いとする。
課題に対するフィードバックの方法
2回のテストに対するフィードバック(講評を含む)を実施する。
テキスト
肖敏捷『中国 新たな経済大革命』(日本経済新聞出版社)2200円
参考書
梶谷懐『中国経済講義』(中公新書、2018年)880円