シラバス(詳細)
2020年度 |
科目名 | 東アジアの動きB | 科目コード | 1127 | 単位数 | 3 |
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担当者名 | 舛田 佳弘 | 開講セメスター | 第2セメスター | 開講年次 | 1年次 |
授業の方法 | 講義 | 到達目標 | 実務経験 | 無 | |
ナンバリング | ※DP(ディプロマポリシー)と到達目標の関連性については、カリキュラムマップ(商学科・観光産業学科)参照 |
- 授業のねらい
- 戦後、日本は世界で最も貧しい水準から急激な経済的復興を果たしました。当時の国民の努力もさることながら、それを可能にした国内外の条件を考えながら、アジアの植民地独立から近年の目覚ましい経済的発展のプロセスとメカニズムを経済学の視点から説明します。そのため、数学的な表現も用いられますが、多くは義務教育の範囲内で、それを超える内容については講義中に説明を行いますので、数学に苦手意識がある人もあきらめずに頑張ってください。変化が大きく予想の難しいアジア経済ですが、皆さんとともに将来のヴィジョンも考えられればと思います。
- 到達目標
- 1.東アジア各国の歴史的経緯を理解する。
2.地域としての東アジアの相互関係を理解する。
3.経済・社会について学術的背景を持って説明できる。
これらの目標を達成することで、国際社会における生活慣習や環境の相違に基づく多様な価値観や世界観の存在を理解できるようにする。 - 授業内容
- 1週目 ガイダンス:前期の振り返り
2週目 戦後の日米中関係と超大国のヘゲモニー(1)
:日本の戦後復興と冷戦体制
3週目 戦後の日米中関係と超大国のヘゲモニー(2)
:ニクソン・ショックと日中国交正常化交渉
4週目 戦後の日米中関係と超大国のヘゲモニー(3)
:中国の改革開放と日米中関係の新たな展開
5週目 経済のグローバル化と東アジア(1)
:グローバル資本主義の展開とアジア金融危機
6週目 経済のグローバル化と東アジア(2)
:国際政治経済を動かす力
7週目 国際政治経済学のディシプリン(1)
:(新)古典派経済学
8週目 国際政治経済学のディシプリン(2)
:ケインズ経済学、マルクス経済学、
9週目 国際政治経済学のディシプリン(3)
:構造主義経済学、従属論
10週目 国際政治経済学のディシプリン(4)
:新自由主義と市場原理主義
11週目 国際政治経済学のディシプリン(5)
:国際機関の役割
12週目 経済・社会における政府の役割
:市場vs計画、民主vs開発
13週目 戦略的関係としての国際経済
:ゲーム理論からの視点
14週目 近年の新たなヘゲモニー?(1)
:中ロ関係と一帯一路構想
15週目 近年の新たなヘゲモニー?(2)
:国家資本主義と開発主義
16週目 期末試験及び解説(但し、やむを得ず、15週目までの授業内容を実施できなかった場合は、補講授業を行う。) - 準備学修(予習・復習)の具体的な内容及びそれに必要な時間
- 毎回の授業では、理解しやすいようレジュメを配布します。隔週程度で課題(小レポート)を提出してもらいます。小レポートは次回講義の最初に解説を行いますので、自分で書いた内容について良く考えておいてください。
予習としては、講義終了時に次回のテーマについてキーワードを挙げますので、各人で調べて整理しておいて下さい。復習は講義資料に基づいてわからなかった語句や事例を自分で調べるようにしましょう。それぞれに三時間程度を使ってください。 - 成績評価の方法・基準
- 平常授業における毎回の発言と小レポート(30%)。
学期末テストの成績(70%)。学期末テストは論述式で、配布レジュメ及び自筆ノートの持ち込み可。
なお、試験受験資格は開講回数の2/3以上の出席とし、それ以下の場合は受験を認めません。
期末試験の結果については、採点が終わり次第掲示しますので、疑問等あれば直接研究室まで確認に来てください。 - 履修上の留意点
- 各回の講義内容がその次の回以降の内容の前提になっており、欠席すると講義全体の理解が困難になるので、可能な限り欠席はしないようにしてください。また、講義中に私語をやめない人、筆記用具を持参していない人には退室を命じますので、注意してください。
試験は暗記よりも理解度を問うものが中心ですので、資料の内容を書き写すだけでは合格は困難です。わからなかった部分をそのままにせず、自分で調べるか直接教員に聞くようにしてください。できるだけすべて対応できるよう努めます。 - 課題に対するフィードバックの方法
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小レポートは次回講義の最初に講評と解説を行いますので、自分で書いた内容について良く考えておいてください。評価等詳細については個別に質問に来てもらえれば、説明します。
期末試験についても掲示を確認した上で、直接連絡をもらえれば、完全に理解できるまで、個別に解説します。 - テキスト
- 特になし。参考資料を配布します。
- 参考書
- ・三重野文晴/深川由起子 編著『現代東アジア経済論』ミネルヴァ書房、2017
・平川均/石川幸一/小原篤次/小林尚朗 編著『東アジアのグローバル化と地域統合』ミネルヴァ書房、2007
・イアン・ブレマー『自由市場の終焉』、日本経済新聞出版社、2011
・坂田幹男『グローバリズムと国家資本主義』、御茶の水書房、2015
他、適宜紹介しますが、皆さんからも要望があれば提案してください。