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2019年度
科目名 韓国文化論特殊講義 科目コード 8004 単位数 2
担当者名 水野　俊平 開講時期 １前／１後 開講年次 1年次
授業の到達目標及びテーマ
�� 日韓両国の広範囲な接触における諸現象を、日韓の「文化」「歴史」と「異文化理解」といった観点から把握する。
�� 日韓両国の接触に諸現象における要因と、それが両国の国民感情に与える影響、さらには形成された国民感情が社会や政治に与える影響なども考察する。
�� 来るべき「アジアの時代」を踏まえて、日韓相互における望ましい「相互理解」は何であるのかについて考察する。さらには中韓関係に対しても同様な観点から概観する。
授業の概要
　「躍動する北東アジア地域の発展に貢献する」という本学の教育方針、および「国際的視野に立つ異文化コミュニケーション能力の涵養」という学位授与方針をふまえ、「日中韓の相互理解」という問題を様々な観点から考察することを目的とする。以下のテーマに沿って配布された資料に拠って講義を進め、適宜、レポートを課し、インターネット等を利用した韓国人に対する直接調査なども課題として課す。
授業計画
1週目 日韓の国民感情：日本人・韓国人はお互いについてどのような感情を抱いているのか、世論調査を參照し、その解析（解釈）方法について考察する。
2週目 両国間に存在する「歴史問題」を考察する。日本（人）と韓国（人）の間には「歴史的な問題」が存在すると言われているが、それは具体的に何なのかを具体的に考察する。（古朝鮮〜朝鮮時代）
3週目 両国間に存在する「歴史問題」を考察する。日本（人）と韓国（人）の間には「歴史的な問題」が存在すると言われているが、それは具体的に何なのかを具体的に考察する。（植民地時代〜現代）
4週目 日韓における国民感情と歴史感情に関する論文を課題として科し、授業で口頭発表する。
5週目 日韓における「歴史歪曲（歴史利用）」の諸相を考察する。日韓における歴史問題の解決を困難にしている要因の一つとして、日韓における「歴史歪曲（歴史利用）」の諸相について考察する。
6週目 日韓における「歴史歪曲（歴史利用）」の諸相を考察する。日韓における歴史問題の解決を困難にしている要因の一つとして、日韓における「歴史歪曲（歴史利用）」の諸相について考察する。
7週目 韓国には根強い「反日感情」が存在すると言われているが、その実態はいかなるものなのか、また日本で最近台頭していると言われる「嫌韓感情」とはいかなるものなのか、その実態を考察する。
8週目 異文化理解としての日韓：異文化理解という次元で、「文化」はどう把握されるべきなのか、「日韓の文化の差」とはいかなるもので、どのように捉えられるべきなのかを考察する。
9週目 異文化理解としての人間関係構築：第７週で学んだ「異文化理解」を応用し、日韓間で望ましい人間関係を構築するためにはどうすべきなのかを、またその限界はどこにあるのかを考察する。
10週目 レポート発表：日本における対韓感情、韓国における対日感情をインターネットを通じて直接日本人・韓国人に対して調査し、発表する。
11週目 韓国における対中感情：韓国人は中国についてどのような感情を抱いているのか、世論調査を参照し、その解析（解釈）方法について考察する。
12週目 インターネットと国民感情：日韓・中韓間および中韓間の相互認識形成においてインターネットが大きな役割を占めるようになってきている。インターネットが相互認識形成に与える影響を考察する。
13週目 「韓流」の諸相：日本・中国における韓国大衆文化の受容と、受容をめぐる様々な論議を紹介する。
14週目 日韓相互における望ましい相互理解：以上の講義を通して日韓相互における「望ましい」相互理解とは何か、日韓・日中間における「ポリティカル・コレクトネス」（ある対象に対して、どのように述べ、考え、行動するのが政治的に正しいのか）とは何かを考察し、同テーマでレポートを科す。
15週目 14週で課したレポートを発表する。
16週目 授業での考察を踏まえて日中韓関係と相互感情の望ましいありかたについて考える。但し、やむを得ず、１５週目までの授業内容を実施出来なかった場合は、補講授業を行う。
テキスト
鄭大均『日本（イルボン）のイメージ』（中央公論社）７４０円。
参考書・参考資料等
鄭大均『韓国のイメージ』中央公論社、古田博司・小倉紀蔵編『韓国学のすべて』新書館、朴順愛・土屋令子『日本大衆文化と日韓関係』三元社、洪ミンピョ『日韓の言語文化の理解』風間書房
成績評価の方法・基準
レポートに対する評価、口頭発表に対する評価、最終試験の評価による。