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2022年度
科目名 東アジアの動きA 科目コード 1126 単位数 3
担当者名 舛田 佳弘 開講セメスター 第1セメスター 開講年次 1年次
授業の方法 講義 到達目標 実務経験 無 
ナンバリング ※DP(ディプロマポリシー)と到達目標の関連性については、カリキュラムマップ(商学科観光産業学科)参照
授業のねらい
 東アジアとは、どの地域をさすのか。この講義では、さしあたり日・中・韓などの東アジア、およびタイ・ベトナム・シンガポールなどの東南アジア諸国をふくむものとして話をすすめます。必要によっては、南アジア(インドやバングラデシュなど)や中央アジアもとり上げます。
 この地域が近年の世界の経済成長をひっぱっているのは、みなさんもよくご存知でしょう。東アジアの規模は巨大です。人口はEUの5倍、面積はEUの3.5倍、GDPはEUとほぼ同じです。
 こうしたダイナミックな東アジア経済の動きを経済学的な視点から理解してもらいたいと思います。そのため、数学的表現を用いることもありますが、ほとんどは義務教育の範囲内で、一部それを超える場合は講義中に説明します。数学に苦手意識がある人もあきらめずに取り組んでもらいたと思います。
到達目標
1.東アジア各国の歴史的経緯を理解する。
2.地域としての東アジアの相互関係を理解する。
3.経済・社会について学術的背景を持って説明できる。
これらの目標を達成することで、東アジアにおける生活慣習や環境の相違に基づく多様な価値観や世界観の存在を理解できるようにする。
授業内容
1週目 ガイダンス:東アジアへの注目
2週目 歴史的概観―近代以前の中国とアジア
3週目 経済発展と国際分業
4週目 歴史認識と領土問題
5週目 途上国と貧困―経済成長の考え方
6週目 途上国が貧困から抜け出すには?
7週目 新興経済の躍進―中国・インドなど―
8週目 開発と経済政策(1):厚生経済学の考え方
9週目 開発と経済政策(2):伝統経済と構造主義経済学
10週目 開発と経済政策(3):開発の弊害と持続可能な発展へ向けて
11週目 東アジアの2つの政治経済体制(1):資本主義及び社会主義の理念と現実
12週目 東アジアの2つの政治経済体制(2):日中関係の変遷と社会主義体制の問題点
13週目 東アジアの2つの政治経済体制(3):冷戦の終結と資本主義の変容
14週目 新たな東アジアの関係(1):中ロ関係と日本
15週目 新たな東アジアの関係(2):一帯一路構想と日本
期末試験
16週目 期末試験問題の解説(但し、やむを得ず、15週目までの授業内容を実施できなかった場合は、補講授業を行う。)
準備学修(予習・復習)の具体的な内容及びそれに必要な時間
 毎回の授業では、理解しやすいようレジュメ(スライド資料など)を配布します。適宜講義後に小テストやレポートを提出してもらいます(3回に1回程度)。
 予習としては、講義終了時に次回のテーマを挙げますので、各人で関連する内容を調べて整理しておいて下さい。復習は講義資料に基づいてわからなかった語句や事例を自分で調べるようにしましょう。内容や各人の関心にもよりますが、予習・復習それぞれ三時間程度を目安として下さい。
成績評価の方法・基準
 講義後の小テスト及びレポート(コースパワーに提出)70%。学期末試験の成績30%。適宜(全体で4回程度)小テスト及び1000字ほどの小レポートを提出してもらいます。学期末テストは論述式を主とし、配布資料及び自筆ノートの持ち込み可(その分難易度は高めです)。なお、3分の2以上の出席が満たされない場合、受験は認められません。
履修上の留意点
 わからなかったところ、疑問を感じた部分はコースパワーを利用して積極的に質問するようにしてください(良い質問には加点します)。ただし、自分で調べればわかることや根拠のない持説、単なる感想などは評価の対象としません。
 期末試験は理解度を測る問題が中心になるので、配布した資料の内容を書き写すだけでは解答と認められません。講義中の説明をノートに取るなどして、できるだけ当日中に復習することを勧めます。
課題に対するフィードバックの方法
 小テストやレポートについてはコースパワー上で評価を掲示し、次回講義時に講評を行います。自分で書いた内容について良く考えておいてください。評価等詳細については個別に質問に来てもらえれば説明します。
 期末試験については試験後に解説を行いますが、個別の質問も受け付けます。
テキスト
特になし。参考資料を配布します。
参考書
・三重野文晴/深川由起子 編著『現代東アジア経済論』ミネルヴァ書房、2017
・平川均/石川幸一/小原篤次/小林尚朗 編著『東アジアのグローバル化と地域統合』ミネルヴァ書房、2007
・イアン・ブレマー『自由市場の終焉』日本経済新聞出版社、2011
・後藤健太『アジア経済とは何か』中公新書、2019
他、適宜紹介しますが、皆さんからも要望があれば提案してください。