シラバス(詳細)
2022年度 |
科目名 | 論理と思考A | 科目コード | 1116 | 単位数 | 3 |
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担当者名 | 麻生 尚志 | 開講セメスター | 第1セメスター | 開講年次 | 1年次 |
授業の方法 | 講義 | 到達目標 | 実務経験 | 無 | |
ナンバリング | ※DP(ディプロマポリシー)と到達目標の関連性については、カリキュラムマップ(商学科・観光産業学科)参照 |
- 授業のねらい
- 私たちは世界について正しく知っているでしょうか。いきなり変な質問だと思ったかもしれません。しかしながら、たとえば、科学によれば物質は原子で構成されているなどと言われます。でも、私たち一般の人間はそんなことを見たり触ったりはできないですね。見たり触ったりできないのに、そうした科学の言っていることが「正しい」というのはどういうことでしょうか。そうした、世界についての思考や論理的な思考について、学問の始まりである古代ギリシアからスタートしてどのようなものがあったか眺めていきましょう。
- 到達目標
- 科学的思考の変遷を理解することで、現代に生きる私たちだけが「正しく」世界を認識していると考えるのではなく、さまざまな考え方の変遷があり、そのそれぞれが根拠を伴っていたことを知ることができます。それによって、「知らない世界」についてや「知らない人」について考えるときのヒントを与えてくれるでしょう。そうした「複眼的思考」の獲得を目標とします。また記号論理についても、簡単な証明ができることを目指します。
- 授業内容
- 1週目 世界を正しく知るとはどういうことか。「あひるうさぎ」の図
2週目 タレス「世界のアルケーは水である」
3週目 万物流転、パルメニデス「あるものはある、あらぬものはあらぬ」
4週目 プラトンの「真実在」
5週目 古代論理学(アリストテレスの三段論法ほか)+試験
6週目 ベーコン「ノヴム・オルガヌム」 経験主義
7週目 プトレマイオスの天文学とコペルニクスの天文学
8週目 近代物理学の形成、人間機械論
9週目 デカルト「方法序説」、デカルト座標、ライプニッツ
10週目 現代論理学の形成+試験
11週目 G・フレーゲの「概念記法」・現代論理学
12週目 命題論理学の基礎概念(1)(命題記号、否定、選言、連言、含意)
13週目 命題論理学の基礎概念(2)(論理法則・推論)
14週目 述語論理学(量化理論)の基礎概念
15週目 様相論理学(必然性・可能性)+試験
16週目 論理とは何か - 準備学修(予習・復習)の具体的な内容及びそれに必要な時間
- 毎回次回のおおまかな予告のプリントをお渡ししますので、専門用語などについて簡単に調べておいてください。(1時間半の予習)。また、講義後は、講義した内容について友達と議論をしたり、自分であれこれ「別のようにも考えられる」など熟考してください(1時間半の復習)。
- 成績評価の方法・基準
- 試験を3回行います。それぞれ30点、30点、40点とし、全体で100点として評価します。なお、出席を重視しますので、各試験までの出席が三分の二以上を評価の条件とします。
- 履修上の留意点
- 講義では、いろいろな世界像や理論が示されますから、それら相互の類似点と相違点、世界像と思考のあり方との結びつきに注意してください。記号論理の問題については、自分の手と頭を使って問題を解くようにしてください。講義中にも練習問題を出します。
- 課題に対するフィードバックの方法
- 試験を採点、添削の上返却します。
- テキスト
- テキストは用いません。適宜プリントをお配りします。
- 参考書
- 野家啓一『科学哲学への招待 』(ちくま学芸文庫)2015年、1,210円