シラバス(詳細)
2019年度 |
科目名 | 近代社会と倫理学B | 科目コード | 1119 | 単位数 | 3 |
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担当者名 | 横田 榮一 | 開講セメスター | 第2セメスター | 開講年次 | 1年次 |
授業の方法 | 到達目標 | 実務経験 | |||
ナンバリング | ※DP(ディプロマポリシー)と到達目標の関連性については、カリキュラムマップ(商学科・観光産業学科)参照 |
- 授業のねらい
- 本講義では、まずカント倫理学と功利主義倫理学を押さえる。ついでヘーゲルの『法・権利の哲学』を検討し、近代社会が生み出す問題、とりわけ人間相互の分裂をヘーゲルがどのように克服しようとしたかを、ヘーゲルの家族・市民社会・国家論を中心に見る。次に、以上をふまえて、現在生成しつつある(規範的意味をもって語られる)グローバル市民社会における倫理的・道徳的諸問題を扱う。総じて、倫理学の時代的意味を理解する。
- 到達目標
- 基本的な倫理学説を理解し、これを基礎にして現代社会においてどのような倫理的問題が生じているかを理解する。以上を踏まえて、社会・経済状況あるいは科学・技術の発展が我々に突きつけてくる問題に、倫理学的観点からアプローチする志向を身につける。
- 授業内容
- 1週目 功利主義の倫理学(1)(ベンサムとミル)
2週目 功利主義の倫理学(2)(功利性の原理と功利主義の問題点)
3週目 カント倫理学(1)(道徳法則・定言命法・仮言命法)
4週目 カント倫理学(2)(感性界・叡智界・目的の国)
5週目 功利主義の倫理学とカント倫理学の基本的な違い+試験
6週目 ヘーゲルの法哲学(1)(抽象的権利・道徳・人倫)
7週目 ヘーゲルの法哲学(2)(市民社会・欲求の体系)
8週目 ヘーゲルの法哲学(3)(福祉行政・市民社会の息子)
9週目 ヘーゲルの法哲学(4)(国家と市民社会と家族の関係)
10週目 ヘーゲル以後の展開+試験
11週目 戦後体制・戦後体制の変容
12週目 グローバル市民社会
13週目 正議論(ジョン・ロールズ)
14週目 将来世代に対する責任(ハンス・ヨナス)
15週目 遺伝子工学の問題(ユルゲン・ハーバーマス)+試験
16週目 まとめ・グローバルな倫理 - 準備学修(予習・復習)の具体的な内容及びそれに必要な時間
- CoursePowerに資料を入れておくので、講義前に目を通し、学術タームの意味について、講義中に解説するが、予め自分で調べておくこと。また、講義後、講義内容を講義の展開の論理的なつながりに注意して、800字をめどに
まとめておくこと。 - 成績評価の方法・基準
- 試験を3回課す。おのおの30点、30点、40点とし、全体で100とする。出席を重視し、出席三分の二以上を必要とする。
- 履修上の留意点
- 教科科目に関係する新聞記事や報道番組に注意して、それを見るように努め、その内容をノートにとっておくこと。
- 課題に対するフィードバックの方法
- テキスト
- CoursePower上で、必要に応じて、紹介する。
- 参考書
- 横田榮一『カントとアドルノ』(2013)梓出版社