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2019年度
科目名 論理と思考A 科目コード 1116 単位数 3
担当者名 横田 榮一 開講セメスター 第1セメスター 開講年次 1年次
授業の方法 到達目標 実務経験  
ナンバリング ※DP(ディプロマポリシー)と到達目標の関連性については、カリキュラムマップ(商学科観光産業学科)参照
授業のねらい
本講義は、古代ギリシアにおける哲学の生成過程・近代科学形成過程を見ることを通して、人間の思考がどのように展開したかの解明を目指す。講義では、古代や近代の、現代とは異質の世界像が提示され、そうした世界像を理解することは、異文化理解の一つの体験となるとともに、先人の思考を学ぶことは、自ら何かを考えたり、何かを企画する際に指針を与えてくれる。さらに、以上をふまえて、G・フレーゲに始まる現代論理学を提示する。それは、コミュニケーション的行為の一形態である討議・論議において枢要な要素である論理的思考の涵養を目指すものである。
到達目標
歴史上人々が自然や社会、総じて世界についてどのように思考してその理論を作り上げてきたかを理解し、それを基礎に自分で世界について思考する基本的姿勢を身につける。論理的な問題については、実践的な問題解決能力を身につけることで、論理的思考に習熟することを目標とする。
授業内容
1週目 世界像と思考のパラダイム転換・反転図形・ゲシュタルト転換(ウサギ・アヒル図など)
2週目 最初の哲学者タレス、そしてアナクシマンドロス、アナクシメネス
3週目 ヘラクレイトスとエレア学派(生成と存在)
4週目 ピタゴラス学派・古代原子論
5週目 古代論理学(アリストテレスの三段論法とストア派の命題論理学)+試験
6週目 プトレマイオスの天文学とコペルニクスの天文学
7週目 ガリレオの塔の議論・近代物理学の形成
8週目 ハーヴェイの血液循環論と人間機械論
9週目 デカルト座標・ライプニッツの論理学
10週目 現代論理学の形成+試験
11週目 G・フレーゲの「概念記法」
12週目 命題論理学の基礎概念(1)(命題記号、否定、選言、連言、含意) 
13週目 命題論理学の基礎概念(2)(論理法則・推論)

14週目 述語論理学(量化理論)の基礎概念
15週目 様相論理学(必然性・可能性)+試験
16週目 論理とは何か
準備学修(予習・復習)の具体的な内容及びそれに必要な時間
講義以前にCoursePowerに資料を入れておくので、講義前に目を通し質問事項をまとめ、資料に出てくるてきた学術用語については、講義中に解説をするが、予めその意味を自分で調べておくこと。また、講義後は、講義ノートを、とくに講義の展開の論理的なつながりに注意して整理し、800字をめどにまとめておくこと。
成績評価の方法・基準
試験を3回行う。それぞれ30点、30点、40点とし、全体で100点として評価する。なお、出席を重視し、出席三分の二以上を評価の条件とする。
履修上の留意点
講義では、いろいろな世界像や理論が示されるので、それら相互の類似点と相違点、世界像と思考のあり方との結びつきに注意すること。論理的な問題については、自分の手と頭を使って問題を解くように試みてほしい。
課題に対するフィードバックの方法
テキスト
必要に応じてCoursePower上で紹介する。
参考書
佐々木力『科学論入門』(1996)岩波書店