お知らせ

『人類の挑戦-クブチ砂漠エンゲベーの開拓者たち』刊行

 中国内蒙古自治区オルドス(鄂尓多斯)市エンゲベー(恩格貝)鎮における「治砂」事業の経験を紹介した小冊子『人類の挑戦-クブチ砂漠エンゲベーの開拓者たち』(編著:HINAS)が、2008年8月下旬に刊行されました。

  クブチ砂漠のエンゲベーでは、多くの困難、辛苦のなか砂漠緑化植林事業が推進され、世界的な砂漠研究者で知られる故遠山正瑛先生が、この地の緑化事業に参加したことにより、日本からも多くの方が植林に関わってきました。20年間の努力が実り、かつての不毛の地エンゲベーもいまや100平方キロメートル余の緑地帯を有するまでになりました。

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  このエンゲベーの地で、砂漠緑化事業の中心人物であるエンゲベー生態模範区の王明海氏をはじめオルドス市政府の支援のもと、HINASは、関係機関とともに、08年3月より北海道メロンの試験栽培に取り組み始め、09年3月より2年目となる今季の栽培に着手したところです。緑化事業の新たな発展について、研究課題を設定し、北海道農業との連携の方向を探ることとしました。

  HINASの活動にご協力・ご支援をいただいてきた農業関係者、地方自治体、いくつかのボランティア団体や一般市民の方々などから、オルドスやエンゲベーの砂漠緑化事業に対して関心が寄せられ、それに応えて、HINASも公開講座や意見交流の場で、エンゲベーを紹介してきましたが、この機会に長年の緑化事業に関するこれまでの歩み、活動、風景などをより広く知ってもらい、特に北海道における植林運動への関心をこれまで以上に呼び起こそうと、小冊子の作成を試みることとなりました。
  冊子は、A5判で全95ページ、そのうち半分がオールカラー写真です。砂漠緑化事業の中心人物である王明海氏の寄稿[はじめに]に続き、序言、第一章内蒙古庫布其砂漠と鄂尓多斯市、第二章治砂事業への取り組み、第三章砂漠緑化事業への献身的貢献、第四章エンゲベー砂漠に課せられた大きな任務、おわりに、編集後記から構成されています。

  ご希望の方は、HINAS事務局までご連絡ください。